コラム
投稿日:2024.03.25
更新日:2025/06/24

【初心者向け】手作りキムチの作り方

スーパーで手軽に買える市販のキムチも便利ですが、「ちょっと味が濃いな…」「もう少し辛さを控えたい」「添加物が気になる」と感じたことはありませんか?そんな方におすすめ!もちろんはじめてでも大丈夫!キムチ作りは、難しそうに見えて、実は意外と簡単です。このブログでは、初心者の方でも安心して始められる手作りキムチのレシピをご紹介します。

手作りキムチの魅力とは?


手作りキムチの最大の魅力は、何といっても「自分好みにカスタマイズできること」です。市販のキムチは「辛すぎる」「甘すぎる」「にんにくが強い」と感じることもありますよね。手作りなら、辛さ・甘さ・塩加減・にんにくや魚介の風味まで、自分の舌に合わせて調整可能!家族の好みに合わせるのも自由自在です。

次に、漬けたて~熟成の変化を楽しめることです。漬けたて(作りたて)のシャキシャキと爽やかな酸味、発酵が進んだコク深い旨み。同じキムチでも日が経つごとに味が変化するので、冷蔵庫で「食べごろ」を見極めるのも、発酵の魅力のひとつです。

 

市販との違い/自分好みに調整できる楽しさ

スーパーなどで気軽に買える「市販キムチ」は、手軽で便利なのが魅力です。開けたらすぐ食べられますし、メーカーによっては味が安定していて好みに合えばとても重宝します。一方で、「ちょっと辛すぎる」「もう少しにんにく控えめがいいな」「甘みが強すぎる」など、味に対する好みが細かくある方にとっては、少し物足りなさを感じることもあるかと思います。そこでおすすめなのが「手づくりキムチ」です。

市販は手軽さが魅力だけど、細かい味の調整は難しい。自分で作ると、辛さ・塩加減・にんにくの量・甘さまで、細かく調整できます。例えば、子どもと一緒に食べるなら唐辛子を控えめに、大人向けには魚介系の塩辛を加えてコクを出すなど、家族の好みに合わせた味づくりが可能です。さらに、市販のキムチは発酵が進まないように加熱処理されていることもあり、生きた乳酸菌が減ってしまっている場合もあります。一方、手づくりキムチは乳酸菌が生きたまま発酵するので、腸活や健康を意識する方にもぴったり!まさに、発酵の力をそのまま楽しめる健康食ともいえますよね。また、市販品には保存料やうま味調味料などが含まれていることもありますが、手づくりならシンプルな材料だけで安心して作れるのもポイントです。味の調整だけでなく、「浅漬けのようにサッパリ食べたい日」や「しっかり熟成させて酸味を楽しみたい日」など、発酵の進み具合による“変化”を楽しめるのも、手づくりならではの醍醐味です。

 

【初心者向け】キムチの作り方

キムチ作りにおいて、白菜の下処理は非常に重要です。しっかりと下処理を行うことで、キムチの味と食感が格段に向上します。キムチの作り方として、【カット→塩漬け→水洗い→水切り→漬け込み→発酵】という流れになります。各工程のポイント・注意点もご紹介します。

材料一覧

  • 【主な材料】
  • 白菜(1/2株)
  • 粗塩(白菜の塩漬け用):大さじ2〜3

 

【ヤンニョム(調味ペースト)用】

  • 韓国産唐辛子粉(中〜粗びき):大さじ2〜3(辛さはお好みで調整)
  • にんにく(すりおろし):1〜2片分
  • 生姜(すりおろし):1かけ分
  • りんご または 梨(すりおろし):1/4個分(自然な甘みを加える)
  • 砂糖:小さじ1〜2(好みで調整)
  • 魚醤(イワシエキスなど)またはアミの塩辛:大さじ1〜2
  • ねぎ(小口切り):1/2本分
  • 大根(千切り):50〜100g(お好みで)
  • にんじん(千切り):少量(彩り用・お好みで)

※動物性食材を避けたい方は魚醤や塩辛を省いてもOK。その場合、旨みはやや控えめになるので、塩気やコクを補う調整が必要です。

 

あると便利な道具

  •  大きめのボウル(塩漬け・和え作業用)
  • 清潔なまな板&包丁
  • ゴム手袋(ヤンニョムを和える時に必須。手荒れ&色移り防止)
  • 清潔な保存容器(密閉できるタッパーやガラス容器など)
  • 水切り用のザル
  • 重し(あれば。塩漬け時に使う)

 

💡ポイント

唐辛子粉は日本の一味唐辛子では代用できません。韓国産の中挽きまたは粗挽きを使うことで、本格的な味になります。保存容器は発酵によってガスが出るため、少し余裕のあるサイズを選びましょう。

 

下準備:白菜の塩漬け方法

カットの仕方

  1. 白菜(1/2株〜1株)は根元に包丁で切り込みを入れ、手でゆっくり裂いて2~4等分にします。
    → 手で裂くことで断面がギザギザになり、塩や調味料がしみ込みやすくなります。
  2. 水洗いして汚れを落とし、軽く水気を切ります。

 

塩の分量と漬け方のタイミング

  1. 白菜の葉の1枚1枚の間に、粗塩をまんべんなく振りかけていきます。
    (目安:白菜1/2株あたり大さじ2~3の粗塩)
  2. ボウルやバットに並べて、重し(皿など)をのせ、2〜4時間ほど漬けます。途中で上下を返して全体に均等に塩が行き渡るように。
  3. 葉がしんなりして、曲げてもパキッと折れず柔らかくなったらOK!

→白菜の水分をしっかり出すことで、味がしみ込みやすくなり、歯ごたえの良いキムチになります。

 

水切り

  1. 漬け終えた白菜を水で2〜3回しっかり洗い、塩を洗い流します。

→洗いすぎると、白菜の旨味が抜けてしまうため、手早く洗うようにしましょう。

  1. 洗ったあとは、水気をしっかりと切るのが大事!
    → 手で軽く絞るか、ザルで1時間ほど自然に置いておくとベスト。
    → 水気が残っていると、ヤンニョムが薄まり、味の締まりがなくなります。

(白菜から水が出なくなったら、水切り完了です。)

 

💡ポイント

塩加減で、キムチの「コク」や「漬かり具合」が変わります。少ししょっぱいかな?と思うくらいがちょうどいい仕上がりになるかもしれません。

 

ヤンニョム(薬念)の作り方

基本のレシピ

【ヤンニョム(調味ペースト)用】

  • 韓国産唐辛子粉(中〜粗びき):大さじ2〜3(辛さはお好みで調整)
  • にんにく(すりおろし):1〜2片分
  • 生姜(すりおろし):1かけ分
  • りんご または 梨(すりおろし):1/4個分(自然な甘みを加える)
  • 砂糖:小さじ1〜2(好みで調整)
  • 魚醤(イワシエキスなど)またはアミの塩辛:大さじ1〜2
  • ねぎ(小口切り):1/2本分
  • 大根(千切り):50〜100g(お好みで)
  • にんじん(千切り):少量(彩り用・お好みで)

※動物性食材を避けたい方は魚醤や塩辛を省いてもOK。その場合、旨みはやや控えめになるので、塩気やコクを補う調整が必要です。

 

辛さ・甘さ・コクの調整法

≪辛さの調整≫

  • 控えめにしたい場合:唐辛子粉を少なめにし、中挽きと粗挽きを混ぜるとやわらかい辛さに。
  • 辛くしたい場合:粗挽きの量を増やし、青唐辛子や一味唐辛子を少量プラス。

 

≪甘さの調整≫

  • 自然な甘みが好み:りんごや梨の量を増やすと、まろやかさUP。
  • すっきりとさせたい:果物の代わりに、少量の砂糖だけで控えめに。

 

≪コクの調整≫

  • 魚醤が苦手な場合:量を減らし、味噌を小さじ1加えると優しいコクに。
  • しっかり発酵系が好きな場合:アミの塩辛を加えると、本格的な旨みが出ます。

 

キムチの味を決める“心臓部”ともいえるのが「ヤンニョム」。
発酵のベースとなるこのペーストが、美味しさの鍵を握ります!

 

💡ポイント

材料を混ぜたら、30分ほど冷蔵庫で寝かせると味がなじみます。味見して「ちょっと濃いかな?」と感じても、白菜と混ぜるとちょうどよくなります。

 

キムチを漬ける手順

塩漬けした白菜にヤンニョムを和える方法

  1. 水気をしっかり切った白菜を、一枚ずつ広げながらヤンニョムをぬり込むようにして和えます。
  2. 葉の間にもまんべんなくヤンニョムが入るように塗り広げるのがポイント。根元や芯の厚い部分は、少し多めに塗るとよくなじみます。
  3. 白菜を全体的に揉むようにしながら、味をなじませていきます。少ししんなりするくらいがベスト。

 

手袋着用のすすめ(手荒れ対策)

ヤンニョムには唐辛子や魚醤など刺激のある調味料が含まれるため、必ずビニール手袋や調理用のゴム手袋を着用しましょう。
特に手荒れしやすい方や、ネイルをしている方は要注意!

  • 手袋をしておくことで、手のひらの染み・ニオイ移りも防止できます。
  • 素手で作業すると、ヤンニョムの辛味成分が指に残り、目や肌に触れると刺激になることもあります。

 

 保存容器への詰め方と注意点

  • 和え終わった白菜をギュッと詰め込むようにして保存容器へ入れます。空気が入らないよう、すき間を減らすように詰めるのがコツ。
  • 容器は清潔なガラス瓶や密閉容器がおすすめ。
    ※タッパーの場合はキムチのニオイがつくので専用を用意しておくと◎
  • 漬けたあとは、常温で1日発酵させてから冷蔵庫へ。
    気温が高い時期は半日程度でも発酵が進むので、酸味を控えたい場合は早めに冷蔵庫に入れましょう。
  • 発酵中はガスが発生するため、密閉しすぎない容器や、定期的にガス抜きできるふたを使うと安心です。

 

発酵と保存について

室温発酵と冷蔵保存の違い

室温発酵:漬けた直後は室温(20〜25℃程度)に置いて発酵を促します。 この間、乳酸菌が活発に働き、キムチ特有の酸味と旨みが生まれます。発酵のスピードは温度によって変わり、暖かい季節は早く進みやすいです。

冷蔵保存:発酵が進みすぎるのを抑えるため、発酵の途中か完成後に冷蔵庫で保存します。冷蔵することで発酵がゆっくりになり、味の変化をゆっくり楽しめます。長期間保存したい場合や酸味を控えたい場合に適しています。

発酵期間目安

  • 【1日目】
  • 白菜がしんなりし始め、唐辛子粉の辛味が強くなります。
  • 【2日目】
  • 酸味が少しずつ出てきます。
  • 【3日目】
  • 酸味が強くなり、旨味が加わります。
  • 【4日目以降】
  • 酸味がさらに強くなり、熟成が進みます。

発酵が進むと、容器の中に小さな泡が発生し、独特の酸っぱい匂いが強くなります。これらの変化を観察しながら、好みの酸味になったら、発酵を止めましょう。

 

発酵を促進する方法・抑制する方法

発酵を促進する方法

  • 発酵温度を上げる。
  • 容器を密閉する。
  • 乳酸菌を増やすために、ヨーグルトや乳酸菌飲料などを少量加える。

 

発酵を抑制する方法

  • 発酵温度を下げる。
  • 容器の密閉を緩める。
  • 発酵を止めるために、加熱処理をする。

 

キムチの発酵は、生きている微生物の働きによるものです。そのため、保存環境や温度によって、発酵具合が変化することがあります。

 

食べごろの目安

発酵日数 味わいの特徴 食べ方のおすすめ例
1日目 漬けたてのフレッシュなシャキシャキ感 サラダ感覚で食べる
3日目 ほどよく発酵し、うま味と辛味がなじむ ご飯のお供や炒め物に
1週間後 酸味が増し、コクのある深い味わいに キムチ鍋や煮込み料理に最適

 

💡ポイント

  • 発酵が進むと酸味が強くなるので、酸っぱめが苦手な方は早めに食べるのがおすすめ。
  • 室温に置きすぎると発酵が進みすぎてしまうため、様子を見ながら冷蔵保存に切り替えましょう。(好みの味になったら、冷蔵庫で保存して発酵を止めましょう)
  • 冷蔵保存の際は、密閉容器を使い、におい移りや乾燥を防ぐことも大切です。

 

 

よくある失敗と対処法

キムチ作りは発酵食品のため、初めての方は「こんなはずじゃなかった!」というトラブルに遭遇することもありますね。失敗例と解決方法をご紹介します。

 

初心者が陥りがちなポイント

  • 塩漬けの塩加減や時間調整を怠る→1へ
  • 発酵の進み具合を見ながら適切に冷蔵保存へ切り替えない→2へ
  • 保存容器や手の清潔さを軽視する→3へ
  • ヤンニョムをまんべんなく塗らない→4へ

 

  1. しょっぱくなりすぎた

原因:白菜の塩漬けの塩分が多すぎる、もしくは塩抜きが不十分。
対処法:

  • 水で軽く洗い流してから、ヤンニョムと和える。
  • 食べる時にご飯や他のおかずと一緒に食べると塩気が緩和されます。
  • 次回は塩の量を少し減らし、塩漬け時間も見直しましょう。

 

  1. 発酵しすぎて酸っぱくなった

原因:室温で長時間置きすぎ、発酵の温度が高すぎた。
対処法:

  • 発酵が進みすぎたキムチは、煮込み料理や炒め物に使うと酸味がマイルドに。
  • 次回は室温発酵時間を短くし、発酵途中で冷蔵庫に移すようにしましょう。

 

 

  1. カビが出てしまった

原因:保存容器や手が清潔でなかった、または空気が入りすぎてカビが発生。
対処法:

  • 表面のカビはスプーンなどで丁寧に取り除きます。
  • カビが広範囲に及んでいる場合は残念ですが廃棄を。健康に影響が出る恐れがあります。
  • 次回は、容器をよく消毒し、密閉度の高い保存容器を使いましょう。

 

  1. 味が薄い・ヤンニョムがなじまない

原因:塩漬けした白菜の水切り不足、ヤンニョムが均一に塗れていない。
対処法:

  • 白菜の水気はしっかり切ることが重要です。
  • ヤンニョムは一枚一枚丁寧に塗り込んでください。
  • 味が薄い場合は、追加でヤンニョムを足してもOK。

 

失敗を恐れず、何度かトライ&エラーを繰り返すのが上達の近道です。楽しみながら、美味しいキムチ作りを続けてみてくださいね!

 

残り物でもう一品!簡単レシピリンク付き

キムチチャーハン

ごはんと炒めるだけで、やみつきになる旨辛ごはんに!

▶簡単レシピ:https://www.toyoda-shouten.com/recipe/kimuchityahan/

 

キムチチヂミ

刻んだキムチを生地に混ぜて焼くだけ。
外はカリッと、中はもちっと!おつまみにもおすすめです。

▶簡単レシピ:https://www.toyoda-shouten.com/recipe/kimuchichijimi/

 

キムチ餃子

キムチに含まれるニンニクで一味違った餃子を楽しんで下さい。

▶簡単レシピ:https://www.toyoda-shouten.com/recipe/kimchi-gyoza/

 

キムチは“そのまま食べる”だけじゃなく、加熱アレンジで使い道無限大です。発酵が進みすぎても捨てずに活用すれば、最後までおいしく楽しめます◎

 

キムチ作りに関するQ&A

 

Q.【日本の一味唐辛子で代用できますか?】

A.一味唐辛子はとても辛いため、韓国産の中びき or 粗びき唐辛子粉とは風味も辛さも異なります。できれば韓国産の粉唐辛子を使うのがおすすめです。

 

 

Q.【本場のキムチはどんな味ですか?】

A.本場のキムチは、日本のキムチとは異なり、熟成発酵させる製法が主流なので酸味と辛味が強く、濃厚な旨味とコクがあるのが特徴です。また、唐辛子の種類や配合、発酵方法などによって、味や風味が微妙に異なります。発酵期間が長いため、味が深みがあり、徐々に変化していく味を堪能できるのが魅力です。

 

Q.【アミの塩辛が手に入りません。代用はありますか?】

A.魚醤(ナンプラーなど)で代用可能です。もし動物性食材を避けたい場合は、味噌や昆布だし、醤油などでコクを補うと良いです。

 

 

Q.【発酵中にフタを開けても大丈夫?】

A.大丈夫です。むしろ発酵中にガスが溜まるため、1日1回フタを軽く開けてガス抜きすると安心です。ただし清潔な手や道具を使いましょう。

 

 

Q.【キムチの保存容器はどんなものがいいですか?】

A.キムチは発酵中にガスや汁が出やすく、においも強いため、密閉性・耐酸性・におい対策がポイントになります。当店でも取り扱いございますので気になる方はご検討ください。

 

いかがでしたか?

キムチ作りは、材料や作り方を工夫することで、自分好みの味に仕上げることができます。初心者の方には、失敗が少ないシンプルなレシピから始めることをおすすめします。キムチ作りは、時間と手間がかかりますが、見えて、実はとってもシンプル!発酵過程を観察したり、自分好みの味に調整したりする楽しみがあります。ぜひ挑戦してみてください。

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#自家製キムチ #発酵食品

店長:豊田勝之

自称キムチ研究家の豊田です。辛いもの・韓国料理・韓国珍味が大好きで、全国のお客様に喜んでいただける商品を日々試行錯誤しながら作っています。
まだまだ納得いくものはできていないと思っていますので、引き続き頑張ってまいります!

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